もふもふ不動産のもふです。この記事では、九州のマジシャン大家・Mr.セリックさんを紹介します。家賃年収はなんと4.2億円、その他の事業を入れると4.6億円というすごい規模です。人間的にも本当に素晴らしい方で、僕らのような不動産投資家にも優しく丁寧に接してくださいます。

何よりも驚きなのは、その投資スタンス——「買える物件をひたすら買う」。利回りが、キャッシュフローが、築年数が、積算が…と考える投資家が多い中、こういうスタンスの方に出会ったのは初めてでした。一見すると失敗だらけに見えるこの手法で、どうやってここまで規模を拡大し安定収入を得たのか、その謎を解説します。
自宅を賃貸に出されたところからスタート

大家さんとしてのきっかけは2004年頃、福岡の自宅の戸建てを家賃12万円で賃貸に出したことだったそうです。安定して家賃が入ってくることで「大家さんっていいな」と思ったのが始まり。この戸建ては現在も保有されていて、14年間稼働率99%。購入は2,000万円でしたが家賃をすでに2,000万円回収しており、資金回収済みです。
利回りで言えば7.2%ですが、長年持ち続けて残債がなくなれば、まるごと資産になる。長期保有が道を開くという素晴らしい実例ですね。
2007年に新築アパートを3棟購入

2007年のある日、不動産投資のチラシを見て興味を持ち、電話をかけたらすぐに営業さんが駆けつけてきて、そのまま契約してしまったとのこと。
特に何も考えず不動産屋さんの言われるがままに購入した結果、地元の業者さんからは——


うーん、どうしましょうか…
と言われてしまったそうです(笑)。それくらい、当時から見てもヤバい物件でした。ただ、この時代は融資してくれる銀行も少なく、不動産投資の本もほとんど出版されていなかったので、勉強すること自体が難しい時代だったのです。
2008年に中古の再生物件を再生物件と気が付かずに購入

その後、本で勉強して「新築より中古がいい」と知り、4棟目として15㎡3点ユニット×20部屋の物件を購入。さらに「ワンルームよりファミリーがいい」と聞いて、5棟目に3DK×20部屋のRC(エレベーターなし5階建て)を購入します。
次から次に買うお金はどうしたのか気になって質問したところ——5棟目は3割弱の現金を投入。しかも現金が足りずショートしかけて、カードローンでつないだりのギリギリの綱渡りだったそうです。しかもこの3DK×20部屋、空室だらけで原状回復もされていない物件で、意図せず「再生物件を再生する」ことになりました。
困って東京の有名コンサル会社社長に相談したら——

やっちゃったね~。いるんだよね、高属性を使って買う人が。地方には!東京都心の中古ワンルーム買いなよ。EVなしの5階は5階の家賃は入らないと思って利回りを引き直したほうがいいよ
他の物件のキャッシュフローで空室を直し、お金が貯まったらまた直し……この物件を買ってから購入ペースは止まり、2008年に5棟60室まで来たところで、2012年まで購入をストップされています。
2013年に物件の規模を追う事に方向転換!
2012年に6棟目を購入して再始動。そして2013年、「規模」の重要性を意識して方向転換し、この年だけで11棟を購入して200室を超えます。そこから年間150部屋くらいのペースで増えていき、現在では903室!やばすぎます。。(笑)
セリックさんの投資スタンスと名言

セリックさんは、他の不動産投資家とスタンスがかなり違います。一見すると失敗する初心者のようなことをおっしゃるのですが、これが奥が深い。。

- 投資スタンスは、行き当たりばったり
- 来たボールは全部打つ!ホームランは狙わない。買える物件を確実に買う
- 10棟くらい買っていれば、1棟くらい間違ってもよい
- 買えば買うほどいい物件が集まってくる
- 200戸がスタートライン
- 毎月購入していないと不安になる

Mr.セリックさんの本当のすごさ
2017年に知り合って以来、約2年間いろいろな場でご一緒して、ようやくそのすごさの正体が見えてきました。ご本人の「行き当たりばったり」発言は、きっと照れ隠しです。
ストイックにかなりの時間を不動産投資に費やす
なんと、忙しいサラリーマン時代から、朝一で喫茶店に出向いて不動産投資の仕事をこなしてから出社していたそうです。700部屋くらいの規模になってもまだサラリーマンを続けていて(笑)、しかも家族の手伝いなしで、おひとりですべて対応。よほど効率的に業務を回さないと不可能な規模です。すさまじい。
飲み会でもお酒を飲まれないので理由を聞いたら——

お酒を飲むと、帰ってから仕事できないじゃない(*´ω`)
ストイックすぎます!(このお話を聞いて以来、僕も飲み会でお酒を飲まなくなりました(^^)/)
すごすぎる物件管理方法
セリックさんは全物件をExcelで一元管理されています。築年・構造はもちろん、固定資産税評価、残債、減価償却年数、駐車場数、各部屋の家賃と管理費まで、全物件の全情報が一覧になっていて、毎月更新されているのです。この管理はものすごく大変で、僕も昔やっていましたが挫折しました。
毎月少しずつ残債利回りが改善していく様子や、減価償却・固定資産税の変動まで、すべてのデータを押さえて総合的に事業判断をされている。「来た球をすべて打つ」と自信を持って言えるのは、全物件の情報とキャッシュフローを事細かに把握したうえで「買えない物件はない」という意味なのだと思うようになりました。
投資家の間ではいまいちとされる物件でも、長期保有して残債が減れば優良物件に変わっていきます。セリックさんは時間の効果を最大限に使って、いまいちな物件をお宝物件に変えている——まさにマジシャンです。
1戸当たりのキャッシュフロー
キャッシュフローの基準は「1億円あたり300万円(物件価格の3%)」などと言われますが、物件価格の高騰でこの基準を満たす物件は減り、2017年頃には2%が基準になりつつありました。そんな中、セリックさんの基準はこうです。

1部屋当たりのCFは、15万円くらいを目安に買っている。ホームラン狙いで50万円とかの物件は、めったにないのでそれを探すのは非効率。CFが出ているのなら、そこそこの物件を積み上げていき、CFを増やしていったほうが効率がいいし規模を拡大できる

長年不動産投資を勉強してきていますが、1部屋当たりのCFという概念は斬新でした。僕は短期間の融資で1部屋当たりのCFが30万円くらいです。強靭な体力なのですが、その反面、なかなか物件を購入できていないですね…この考え方は、今まで考えたこともなく、僕の投資方針に大きな影響を与えてくれました。
管理会社との付き合い方やリフォームの発注の仕方など、セリックさん独自のノウハウはまだまだあるのですが、この辺で。。
社会貢献とボランティアからマジックを始められた、Mr.セリックさん
Mr.セリックさんの本業は…実は大家さんではなく、なんとマジシャンとのことです!(笑)。そのきっかけがまた素晴らしい。
セリックさんはAPCC(NPO法人アジア太平洋こども会議・イン福岡)で子どもの国際交流の海外ボランティアをされていて、世界各国の子どもたちと交流されています。
APCC(NPO法人アジア太平洋こども会議・イン福岡) APCC(NPO法人アジア太平洋こども会議・イン福岡)とは
1989年に、福岡市制100周年を記念して開催された「アジア太平洋博覧会(通称:よかトピア)」の参加事業としてスタートし、福岡をベースに民間レベルの草の根国際交流事業を行っている特定非営利活動法人です。APCCは英語名 "Asian-Pacific Children's Convention in FUKUOKA" 、その頭文字を取り、親しみをこめて呼ばれる略称でもあります。
「OMOIYARIの心をもった地球市民」を育て、「こども達の笑顔あふれる世界」を実現することを目指し、「We are the BRIDGE つなげます。世界の夢を」をスローガンに掲げ活動しています。
–APCCのページ-より
言葉も通じず、子どもたちも緊張して、うまく打ち解けられない——

言葉が通じなくても子供を笑顔にでき、もっと打ち解けて仲良くなれる方法はないだろうか?
そう考えた結果、マジックを勉強されたそうです!言葉は通じなくても、マジックに驚いたり感動したりする気持ちは世界共通。すぐに打ち解けて仲良くなれるそうです(*´ω`)素晴らしいですねぇ。さらにAPCCの交流部長も務められ、台湾の嘉義市に子どもたちを引率して国際交流もされています。


マジックを勉強された頃の貴重な動画も残っています。Mr.セリックさんのリクエストで掲載します!セリちゃんマン!?!?1分15秒あたりで笑い転げました(笑)。やばすぎます(≧∇≦)ノ彡
さらに驚いたことに、銀行員さんにもマジックを披露されているそうです(笑)。せんべいやお花を出して、談笑しながら和やかに打ち合わせが進むそうな…。ぜひ応接室で理事長さんの前で「あ~あああぁぁぁぁ~」ってやってほしい!いつか僕もその域まで行きたいですね(*´ω`)
さらに買い進められるとのことなので、今後もMr.セリックさんの動向から目が離せません。


セリックさん、ダメだよあんな物件買ったら!家賃は下がるし、10年後安くしか売れないよ!