もふもふ不動産のもふです。第2回 物件の検索方法で物件の探し方を、第3回で投資スタイルを解説しました。いろいろ見ているうちに、お気に入りの不動産が出てくるかもしれません。
この記事では、気に入った物件が見つかったあと、どうやって購入まで進めるのか——不動産購入の流れと契約について解説します。不動産投資用と自宅用、両方に共通する内容です。
不動産購入の流れ~不動産屋さんに問合せを行う

いい物件が見つかったら、不動産屋さんに問合せをしましょう。ポータルサイトから直接問い合わせてもよいですし、電話でもかまいません。このとき、次の資料をもらいます。
物件概要書は、住所・築年・構造・面積などが載っている基本資料で必須です。投資用の不動産なら、現状の家賃が一覧になったレントロールも必須。付近の家賃相場より高すぎたり低すぎたりしないかの調査に使います。ほかにも修繕履歴や空室のリフォーム状況など、聞きたいことは遠慮なく聞いて、しっかり検討しましょう。
調査して良さそうなら、物件を見に行きます。慣れている人には物件を見ずに買う方もいますが、初心者は必ず見に行ってください。自分の経験値も上がります。不動産屋さんに相談すれば案内してくれます。現地でのチェックポイントは中古戸建のチェックポイントを参照してください。
不動産購入の流れ~買付申込書を書く

見に行って気に入ったら、「買付申込書」を出しましょう。これは「物件を買いたいです」というただの申込書で、法的拘束力もないので、気負わずに書いて問題ありません。
不動産屋さんによっては買付を出した順番に物件を回すところもあるので、人気物件はとにかく早く買付申込書を出すことが重要です。書くときに気を付けることが2つあります。
買付申込書には、自分が物件を買いたい金額を書く
5000万円の物件が「4000万円なら欲しい」と思ったら、4000万円で買付申込書を書くことができます。不動産屋さんがその買付を売り主さんに持って行き、OKが出れば4000万円で購入できます。この値段の指定を指値(さしね)と言います。
ただし、理由もなく「1000万円引いてくれ」と言われると売り主さんは腹が立ちます(僕も売り主になってみて実感しましたが、指値されるとかなり腹が立ちます)。不動産屋さんも売り主さんに持っていくのを嫌がることがあります。いかに売り主さんに気持ちよく値段を下げていただくかは、重要なテクニックです。
銀行の融資特約を付ける
融資特約とは「銀行の融資が付いたら買います」という特約のことです。普通は融資がないと物件を買えないので、融資特約ありで買付を書きます。売り主さんからすると、融資が付くかわからない買い手は「どうせ買えないだろう」くらいに見えているかもしれません。
一方、現金を多く持っている投資家は「融資特約なし」で買付を出します。融資がつかなくても現金で買うから俺に買わせろ!という強い意志表示です。本当に欲しくて現金でも買える場合は、融資特約なしで出すのも戦法になります。
不動産購入の流れ~銀行に融資の相談に行き、融資を受ける

現金で買えない場合は、銀行から融資を受ける必要があります。方法は「不動産屋さんに紹介してもらう」「自分で銀行に行く」の2つです。
収益不動産に特化した不動産屋さんだと、サービスで銀行を斡旋してくれるところがあります。初めは自分で探すのが難しいので、不動産屋さんにお願いしたほうが楽だと思います。僕も1棟目は不動産屋さんの紹介で融資を受けました。実際、担当者を紹介してもらったから融資が通った、という経験が2回あります(連帯保証人なしで融資を受けた体験談)。
自分で探す場合は、銀行に電話して「収益不動産の購入で融資の相談をさせてください」と言えば、融資の部署につないでくれます。銀行から事業として融資を受けるということなので、それなりの理論武装をして臨まないと、通るものも通らなくなります。よく計画を立てましょう。詳しくは第6回 自分で銀行を開拓する方法で解説します。
電話でうまくアピールできたら担当者との面談に進み、必要書類や運営計画を説明して審査を進めてもらいます。売買契約を結んで融資の審査が通れば、物件は購入できたようなものです。審査が通ったら、銀行と融資の契約——金銭消費貸借契約(金消(きんしょう)と略します)を結びます。
不動産購入の流れ~重要事項説明を受け、売買契約を結ぶ

不動産会社さんから購入する不動産の重要事項説明(重説(じゅうせつ)と略されます)を受け、売り主さんと売買契約を結びます。重説は宅建の資格を持った人が説明しないといけないルールです。
売買契約は売契(ばいけい)と呼ばれ、法的な契約なので内容をしっかり確認する必要があります。いくらで買うか、融資特約を付けるか、手付金をいくら入れるかなどを契約します。融資が付いた後に売買契約を結ぶことも、付く前に結ぶこともあり、まちまちです。
手付金の相場は物件価格の1割くらいです。売買契約後に売り主の都合で契約を破棄するときは手付金の倍を買主に支払い、買主の都合で破棄するときは手付金が返ってこない、という契約が一般的です。どうしても欲しい物件なら手付金を多めに入れて、売り主さんの「やっぱり売るのやーめた」への抑止力にする作戦もあります。
注意: 融資特約なしで売買契約を結んで融資が下りなかった場合、手付金は返ってきません。
不動産購入の流れ~物件の引き渡し~決済

ここまでで、いい物件を見つけて、重説を受けて、売買契約を結んで、融資審査に通って金消を結ぶところまで来ました。あとは実際にお金と物件を交換します。これを決済と言います。
決済は一般的に銀行で行い、売り主さんと売り主側の不動産屋さん、買主さんと買主側の不動産屋さん、司法書士さんが出席します。銀行から融資されたお金を売り主さんの口座に振り込み、仲介手数料・固定資産税の清算・登記費用などを支払います。諸費用は物件価格の7%〜10%くらいかかるので、見込んでおいてください。
不動産を購入する流れと、必要な契約のまとめ


物件を見つけてから購入するまでの流れを解説しました。この8ステップのどこに自分がいるのかを意識すると、迷わず進められます。
購入の流れがわかったら、次はお金の要——銀行融資です。第5回 銀行融資で知っておくべき基礎に進んでください。
